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精神科医療の拘束の是非を問う議論

最近では、心の病気に対する世間の知識や理解も深まってきています。精神疾患は何も特別なものではないこと、誰にでも患う可能性があることなども周知のことでしょう。しかし、まだまだ精神科医療で不十分な点も多く、医療関係者たちは試行錯誤しています。たとえば急性期の患者の拘束についてですが、これは十年前の現場よりケースが増えています。患者の多動や不穏が確認された場合、つまり患者が暴れた時に拘束することがありますが、これが原因でエコノミー症候群など別の病気が発症するおそれもあります。もちろん、自傷の危険があるケースだと患者を守るための処置としてやむを得ませんが、なるべく不用な拘束は避けるべき、といった流れになってきています。拘束することは基本的人権に関わるという考えもあり、海外では拘束をしない精神科医療を目指している国も少なくありません。日本も世界的に見れば拘束が少ない方ではありますが、これからさらに少なくなっていくでしょう。

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